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わたしの得意技は、恋みたいな魔術。
相手をわたしに心酔させて、言うこと全部きかせられるほど心をどろどろに溶かしちゃうような、甘~い毒みたいな魔術。
ほかの人には使えないみたいだから、きっとわたしだけに許された、特別な魔術なの!
わたしが「お友達になって」ってお願いすれば、み~んな仲良くしてくれるの。それは人に限ったお話じゃない。林檎の形をした小さくて可愛い魔物さんだって、お願いしたら一緒にいてくれるようになったもん。
蘇生魔術を編み出したことで名高い魔術師さんでさえ、わたしの「弟子にしてください」ってお願いを、すんなり聞き入れてくれたんだから! 絶対に弟子を取らないって言われてたような人なのに、凄いでしょ?
そんな特別な魔術のおかげで、わたしはたくさんのお友達に囲まれて、高名な魔術師さんの弟子を名乗れるようにもなって──すっごく、充実してる……はず、なんだけどなぁ……。
* * * * * *
ある日、修行の一環っていうことで、なんだか大きな魔物を連れてくるよう“師匠”に言われたの。
だからわたし、いつもみたいに「ついてきて」ってお願いしたらいいのかなって、軽く考えてた。
わたしだけの特別な魔術。それが効かない相手もいるなんて、想像もしてなかったもん。
効かないっていうのもビックリだけど、今はもっとビックリしてるの!
だって──どうしてわたしの身体が目の前にあるの?